ヒアルロン酸は、人間の体の様々なところに存在しておりますが、特に、関節内では関節液や関節軟骨に多く含まれています。無色透明で、ヌルヌルした粘性のある液体であることが特徴で加齢と供に減少していきます。ヒアルロン酸は、関節内では動きを滑らかにする潤滑剤のような働きと衝撃を和らげる作用を持っています。
変形性膝関節症は関節の軟骨が磨り減り痛みが出る病気です。ヒアルロン酸を注射することで痛みの物質を抑えたり、痛みを感じる部分を覆うことで痛みを改善します。また、磨り減った軟骨表面を覆い膝の動きを滑らかにし、さらなる軟骨の変性を防ぎます。
骨粗鬆症は骨のカルシウム量(骨量)が減ったり骨の質が悪くなるため、骨折しやすくなる病気です。つまずいたり、ぶつけただけで簡単に骨折を起こすことがあります手首や肩、股関節、背骨が折れやすく、特に股関節で骨折してしまうと、高齢者の場合、寝たきりになってしまうことがあります。骨粗鬆症は日本人女性の50歳台で4人に1人、60歳代で2人に1人、70歳以上では過半数が当てはまると言われており、日本中で約1200万人の患者さんがいると推定されています。骨粗鬆症では早期診断、早期治療によって骨折を起こしにくい体にすることが重要です。
骨粗鬆症かどうかの診断にはエックス線検査、骨密度測定器を用います。骨量が若い人に比べて30%以上低下している場合は治療が必要になります。また、軽微な外傷で骨折した方は早急に治療が必要です。親族に股関節骨折で治療をうけた人のおられる方、よくお酒を飲まれる方も骨折の危険性が高いことが分かっています。最近では血液検査で骨の新陳代謝の状態を詳しく調べることもできます。
治療はこれらの検査を総合的に判断し病状に合ったクスリを選択し処方します。現在、骨が弱くなっていくのを抑える薬が主流ですが、最近では骨の形成を促し、早期に骨密度を改善する注射薬(副甲状腺ホルモン剤)が使用できるようになりました。骨折の危険性が高い方には最も効果があります。
痛みが強い部位に湿布を貼ることは多いですが、湿布の一番の目的は炎症を抑えることです。湿布には痛み止めの成分が含まれており、それが皮膚から浸透していって、痛みを抑えます。したがって、温めるためとか、冷やすために湿布を使っているわけではありませんが、熱感や腫脹が強いときは冷湿布を貼ると患部の皮膚温度が1度くらい下がるので、怪我の時は冷湿布が良いと思います。慢性の痛みに対しては温湿布、冷湿布のどちらでもよいですが、温湿布は実際に湿布が暖かくなるわけではなく、刺激のある物質が湿布に含まれていて暖かく感じるわけで皮膚の状態によってはかぶれることがあるので注意してください。
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